算数嫌いでちっとも宿題をやらなかった子を、算数好きで宿題好きの子に変えてしまった、ある接し方。

 

 

 

つい最近家庭教師を始めることとなったある女の子(Bちゃんとします。)がいます。

 

Bちゃんは、勉強をしているときにすぐ眠たくなり、集中力が切れてしまうということが続いていました。

 

 

いわゆる「集中力がない子」「集中が途切れる子」は、精神的に幼さが残る子が多いのですが、彼女の場合もそうでした。

 

幼さが残る、ということは、「純粋で素直でまっすぐ。」という良い面でもあり、「集中力がなく、粘り強さに欠け、ここ一番の踏ん張りがきかない。」という悪い面でもあります。

 

そして、幼いように見える子は、とても正直であるがゆえに、

 

「疲れた。」

 

と思ったら、それをすぐに出します。態度とか、発言の形で。

 

 

そうすると、多くの場合、お母さんやお父さん、先生たちに、

 

「何言ってるの!?まだ30分も勉強してないじゃないの!

 

もー、ホントに集中力がない子ね。」

 

と言われることとなります。

 

そこで、

 

「イヤだなあ。疲れたなあ。」

 

と思いながらもしぶしぶ机に向かおうとしますが、やっぱり続かない。

 

ところがそれを態度に出すと…

 

やっぱりこっぴどく怒られ(笑)、

 

またしぶしぶ机に向かって勉強したら、

 

もう、つらすぎて、しんどすぎて、

 

泣いたり怒ったりしながら、

 

「もう、いやだ!勉強なんかやりたくない!」

 

というように、最後には、完全にすべてを放り出してしまう(笑)。

 

「もー!そんなことやったら困るでしょ!なんであんたはいっつもこうなの!」

 

こんな風に、にっちもさっちもいかなくなる。

 

さて、こういう子の場合、どのように接すれば、集中できるようになってゆくのでしょうか?

 

ここで、よくよく考えてみます。

 

そうすると、

 

「なるほど。この子の言う通りだな。」

 

ということに気づきます。

 

Bちゃんにとって、自分の集中力の限界が30分なら、それは29分でもなければ31分でもなく、もちろん3時間なんかでは決してなく、

 

やっぱり、

 

「30分」

 

なんですよ。

 

30分経ったら、さっきまでフツーに動いてたのが急に電池切れになって固まってしまったかのように(笑)、

 

ピタッと止まってしまう。

 

そこから無理やり頑張らせたとしても、すぐに集中力が途切れるので学習効率も悪い。

 

しかも、そういうことを継続してゆくと、ある日突然、

 

「プチん。」

 

と糸が切れてしまい、回復するまでにだいぶ時間がかかることとなります。

 

そうであるなら、

 

「30分なんて短すぎる。もっと頑張れるはずだ。せめて45分。いや、60分!」

 

と半ば強制的に頑張らせるより、

 

「おー。30分、よく集中して勉強できたな。素晴らしい。ちょっと休憩しよっか。」

 

と、ブレイクを挟んであげる。

 

で、ブレイク中には、もうさっきまで勉強して疲れてるわけですから(笑)、

 

きゃっきゃ言いながらお話したり、

 

女の子なら、「折り紙しよう。」とか「お絵描きしよう。」とか、言ってきたり、

 

男の子なら、「先生、ラジコンやろう。」とか「バスケゲームしよう。」とか言ってきたりします。

 

あるいは、男女問わず、活発な子の場合、「先生、逆立ちするから見てて。」とか、「一緒に側転しよう♪」

 

とか言ってきたりします。

 

そんなときには、こちらも一緒になって遊んであげるのがよいです。

 

 

このときに、大切なことが3つあります。

 

①「5分だけね。5分経ったらお勉強しよう。」と必ず約束すること。

 

「えー!?でも、5分じゃすまないでしょ。」

 

もちろん、そういう場合もあります。むしろ、初めのうちはそういうことの方が多いかもしれません。

 

でも、最初に「5分経ったらお勉強する。」という約束をしておけば、その約束は、その子の意識の中にちゃんと残っており、

 

5分以上経ったのに遊んでいるのでこちらが遊びに参加せずただ見守るだけにしていると、

 

「先生、そろそろ勉強する?」

 

と自分から言い出します。

 

 

② 思いっきり、それこそ完全に「集中して」(笑)、遊んであげる。

 

これも、とっても大切なことです。

 

子どもたちは、とっても敏感で鋭く、観察力があるので、

 

大人が本気で遊ばず、そこに「手抜き」があると、すぐに見抜きます。

 

そして、

 

「この人は、本気で遊んでくれない。つまんない。」

 

となったら、途端に心を閉ざし、こちらへの信用をなくします。

 

そうすると、「こちらが何か言ってもきいてくれない」ようになり、言うことをきかすために押し付けがましく言って…ますます心を閉ざす、という悪循環に陥ります。

 

ですから、遊ぶときは、思いっきり遊ぶ♪☆

 

そしたら、いつの間にか、ホントに楽しんでしまって、子ども以上に大人が楽しくなってしまい、

 

気づいたら、「どちらが遊んでもらっているのか分からない。」ようなことになるかもしれません(笑)。

 

ここまで来れば、子どもは大喜びで、少ない休憩時間でも十分にリフレッシュできるようになってきます。

 

③ その子を「遊びが大好きで無邪気な子ども」ととらえると同時に、「1人のしっかり独立した人間」としてとらえる。

 

どんなに子どもと遊び、仲良くなったとしても、「単なる親戚のお兄ちゃん」みたいになってしまえば、意味がありません。

 

「遊びは遊び、勉強は勉強。」

 

という割り切りをしっかりさせることが大切です。

 

ここで、多くの大人が間違いをおかします。

 

それは、

 

「勉強の時間になると、急に上からモノを言うモードに切り替わってしまう。」

 

ということです。

 

これは、もったいないです。

 

せっかくさっきまで一緒に思いっきり遊んで、自然でフラットな関係を作ったのに、

 

ここで「無理やり感満載」になってしまえば、それこそ振り出しに戻ってしまいます。

 

「いや、でも、勉強のときはメリハリをつけてしっかり集中させるためにも、ある程度厳しく言うことは大切なのでは?」

 

もちろん、そうです。

 

しかし、特に小学3年、4年ぐらいの場合、幼い子はまだまだ幼いですし、幼い子は敏感でもあるので、少しでも「プレッシャー」を感じると、それがストレスになり、みるみるうちに顔が曇り出すのです。

 

では、どうすればよいか?

 

それは、その子の「しっかりした面、大人の面」を引き出すようにしてあげればよいのです。

 

そうすれば、その子は見違えるように、「ピッ!」となります。

 

Bちゃんの場合にも、

 

「宿題ちゃんとやってるね。エラいね。1回でいい、って言ってたのに、2回3回練習したって、スゴいなあ。どうして2回、3回やろうと思ったの?」

 

「ちゃんと勉強しとかないと、身につかなくなると思ったから。」

 

という形で、どんどん「しっかりした自分」を引き出してあげました。

 

そうすると、

 

「先生と一緒に遊ぶのも楽しいし、勉強するのも楽しい。」

 

となってきて、

 

2時間の指導時間なのに、1時間半経過したあたりで、

 

「えー!?先生、今日2時間しかやらないの!?そんなのやだ。もう1時間やりたい。」

 

と言ってくれるほどになりました。

 

嫌いだった算数も、数回授業しただけで、

 

「もともと、国語は好きで算数は嫌いだったんだけど、なんか、算数も好きになってきた。だから、算数の宿題もルンルン楽しくできるようになってきたよ。」

 

「それはスゴいね!本当によかったね!」

 

子どもと一緒に楽しみ、子どもへの信頼を大切にすれば、その子は心をオープンにし、本来の自分・本来の力をどんどん出してくれるようになるのです。

 

やはり、子どもたちは、偉大ですね!

 

 

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